24 Nov 2010

空気を食らう



    




今月11月はワンワン月間だそうで、ケーブルテレビ局のアニマルプラネットでは新しいワンコ紹介番組を繰り返しオンエアーしています。アメリカ制作のシリーズものです。 





残念ながらこのような類いの番組にグリフォン三兄弟が紹介されたのを未だ見たことはありません。 
以前、ベルジアン・シェパードのラケノア(アメリカでは公認されていない)を除く他3種を30分も紹介した番組は見たことはあるんですけど... 





アメリカの番組だからもちろんボストン・テリアは紹介されていました。アメリカン・ケネル・クラブで初めて公認されたアメリカ原産の犬種ですから。 

そんなボストンも今のアメリカでは小型短吻犬種の中でシーズー&パグちゃん人気には及びません。以前他の番組で知ったのですが、アメリカでこの犬種が流行ったピークは1930年代だそうで、その時代を知っている方に大のファンが多いのですが、もはやその方々にはワンコのお世話は難しかったり、亡くなられたりで飼育数の低下に繋がっているようです。楽しく愛情深く、人の気持ちや空気を読み取り過ぎるところのある犬種ですが、とてもとてもエネルギッシュで、正直、私も老いてこの犬種と付き合うのは... 何よりもまず、ボストンテリアにとって気の毒な気がします。 

番組の中では、どの犬種もその長所を謳い上げ、すばらしいワンコですと褒めちぎります。 
その他、健康面、躾け面、お手入れでの注意事項、理想の環境、歴史などなどお決まりの角度からワンコを紹介します。 
その中で気になるコメントが一つ。 
ボストンはマズルが短いため、餌を食べる時に空気を一緒に飲み込むのでお腹にガスが溜まり、オナラがたくさん出ますとトレーナー、グルーマー、オーナー達が口を揃えてのたまっていました。 

「一緒の部屋に居るのはちょっと辛いでしょう。」 
「たくさんオナラはしますが、イビキがチャーミングです。」 
の繰り返し。 

同じシーリーズで前回紹介されていたフレブルにはオナラに関するコメントはなかったはずなのになぁ。もっと強烈そうなのをしそうなのに... 
フレブルはいかにもって感じで、ボストンは「タキシードを着たアメリカの小さな紳士」と呼ばれてるからギャップを感じてビックリしてしまう人が多いのかしら。紳士は放屁なんぞおゲレツなことはしないと。 




何れにせよ、ミンモもオナラは当然します。 
デデも負けずにしていると思っていましたが、そうでもないみたいだと気付いたのは、散歩の後ジャンボだらいにミンモを浸け込むようになってから。








デデは以前から洗面だらいに浸かるのが習慣となっています。ミンモを洗っている間たらいの中で待たせられるのは、こちらにとって好都合でした。湯船に浸かるミンモを見ると、週に1回人間用の浴槽に入れる以外はシャワーで、泥だらけの足周りをひたすらガシガシ洗い、目玉や顔の皺の洗浄、怪我の有無チェックをこなして済ませていたことに今更ながら自分の都合を押し付けて悪いことをしたなと思いました。 
今や「たらいスパ」のリラクゼーションは彼らの日課となり、烏の行水の私にとっては永遠に終わらないのではと感じる程の長風呂になりました。 
二匹とも湯船に浸かれば結構観察もできます。 
マイクロバブルのシャワーでお湯を入れるのでもう完璧!被毛にまとわり付いたちっちゃな泡がパラコパラコと浮いてきます。 
しかし、ミンモのしっぽの下から何やらもっとデッカイ泡が、ぷくぷくと何度も出て来るのにも気付きました。ずっと入浴に付き合っているわけではないので正確には把握していませんが、1回の入浴につき5回以上目撃したこともあります。 
それにしても普段こんなに頻繁にはしていないはずだがな。体温の上昇と共にお腹のガスも膨張して押し出されちゃうのか、暖かくて筋肉が弛緩しちゃってうっかり出て来るのか。今度獣医に聞いてみようと思います。 


後ろからは断続的にガスが湧き出ています。 

この洗濯だらい、全然スタイリッシュではないし正直邪魔ですが、形、サイズ共にミンモにぴったり。最初1sizeデカイの買ってしまい、高過ぎるたらいの縁に顎を乗せられなくてスフィンクスのように湯船でお行儀良くスンとお利口さん風にしていました。その時はプスプスとガスは出していなかったと記憶しています。 



今回オナラ対決でのおゲレツ度は低かったデデ。今まで疑っていてゴメンヨ。 







次にオナラの原因、餌の食べ方にも注目し、二匹を観察してみました。 

餌にありつく時、ミンモは実に様々な音を立て、動きもそわそわで賑やかです。 
確かに、彼は頭を小刻みに前後に振り、その勢いで餌を空気と一緒に口の奥まで放り込んで食べます。そんなこと前々から知ってましたが、なにせ数十秒の出来事なのでそれが大量のオナラに結びつくとは思いもしませんでした。 

オナラの量が少ないであろうと判明したデデ。 
皿の周りをクルクル動き回りはしますが、頭フリフリはあまりせず、ちゃんと鼻で呼吸しながら(スーピー鼻息はとても荒いですけど)ガッツリ効率良く食べてます。彼はミンモの後から食べさせられているにもかかわらず、食べ終わるのはほぼ同時です。 
どおりで早食いなわけだと謎が解けました。と同時に今までの餌の量は適切だった、早食いは彼への餌の量が少なかったわけではなかったと安心もしました。こちらの想定以下の大きさのデデは難民並みの栄養状態で発育が止まってしまったのでは... それは私のせいかしら、申し訳ないと思っていたからです。 



本当の食事時は写真を撮っている場合ではないし、そんな光景はおゲレツなので時間外に空の餌皿を小道具に。彼らは、何が起きたのか理解できないようでしたが、舌鼓を打ってくれたので写真に収めました。 





それにしてもアメリカ人、愛犬のイビキはOKでオナラはNGかいな。 
番組では、飼う前の心構えとして執拗に挙げられたこの項目。あの国では、それがいやで愛犬を手放す人でもいるのでしょうか。 
あたしは、もうゼ~ンゼン臭いにも気付かないのだけれど... そんなもん全く屁とも思いませんし、強力脱臭機やマイナスイオン発生器もずっと眠りの森の中です。